ミネルヴァ・メディカ~医の現場に輝く女性の支援

 前橋市医師会の小中和子です。村松礼子先生よりバトンを受け取りました。
 前橋市にて内科医院を開業し、群馬県女医会のお手伝いをさせていただいております。
 本コラム「ミネルヴァ」の記念すべき第1回(令和3年11月)は、群馬県女医会会長である山下由起子先生でした。それから4年以上が経過し、2年前に群馬県女医会の新たな事業として創設された「女医会賞」についてご紹介いたします。
 群馬県女医会の事業の一つに、女性医師支援があります。若い女性医師のキャリアアップを支援するため女医会として何ができるかという視点から、「群馬県女医会賞」が企画・創設されました。本賞は、「医学研究奨励賞」と「地域貢献賞」の二部門から構成されています。女性医師による医学研究を奨励し医学分野の発展に寄与する人材育成を支援するとともに、地域医療における社会貢献や女性医師の地位向上に尽力された方々を顕彰することを目的としています。
 令和6年第1回医学研究奨励賞を浜谷博子先生(群馬大学大学院医学系研究科 腎臓・リウマチ内科)、地域貢献賞を菊地麻美先生(群馬大学医学部附属病院 地域医療研究・教育センター)、特別賞を山田邦子先生(群馬県女医会前会長)が受賞されました。また令和7年第2回医学研究奨励賞を鏑木多映子先生(群馬県立小児医療センター 血液腫瘍科)、地域貢献賞を中村多美子先生(群馬県健康づくり財団)が受賞されています。受賞された先生方はいずれも優れた業績を挙げると同時に家庭との両立を実現されており、後進にとって大きな励みとなっています。
 近年、若年層における女性医師の割合は増加しており、医学部入学者に占める女性の割合は約3分の1に達しています。一方で、キャリア形成の重要な時期と、出産・育児といったライフイベントが重なるという課題も依然として存在します。こうした中、群馬県、群馬県医師会、群馬大学を中心に、ライフワークバランス支援に向けた様々な取組みが進められています。女医会としても、若手研究者の支援に加え、受賞者の先生方の歩みがロールモデルとして若い世代の参考となることを期待しております。
 群馬県における最初の女性医師は真中すず先生でした。詩人・萩原朔太郎の父である萩原密蔵が医師として活躍していた時代のことです。また日本全体に目を向けると、隣県熊谷市出身の荻野吟子先生が、日本初の公許女性医師として知られています。渡辺淳一氏の『花埋み』の主人公としてご存じの方も多いのではないでしょうか。20歳頃に患った子宮の病気を契機に医師を志し、女性の受験が初めて認められた医術開業試験において、明治17年34歳で合格し、その後湯島に産婦人科医院を開業されています。現在荻野吟子先生の生涯を題材としたNHK朝の連続テレビ小説の制作に向けたプロジェクトも始まっているようです。群馬県女医会としても、女性医師の歴史と意義を広く伝える機会として、このような取り組みを応援していきたいと考えております。
 むすびに群馬県女医会は来年創立80年を迎えます。時代はかわっても女性医師を支える役割は変わりません。ひきつづき皆様のご支援よろしくお願い致します。

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