ささやかな楽しみ

こんにちは。前橋赤十字病院産婦人科の村田と申します。このような機会をいただいて何についてお話するのが良いのか、産婦人科のこと?日々の診療でのあれこれ?にすると、今の状況の愚痴になってしまいそうな気がして気後れしておりましたが、ここ最近の働き方改革に伴う変化とささやかな定年後の楽しみについてお話しようかと思います。

 普通に会社に勤めていると一般的な定年退職は60歳から65歳くらいでしょうか。そう考えると、あと10年無いのかと思う今日この頃です。先輩方々(現在の上司含め)に倣って、産婦人科の地域中核病院勤務医は、おそらく定年退職まで変わらず宿日直業務をしていくのだなと思っています。なので、今から退職後が楽しみです。

 私は、1996年に医籍に加わり、専門医取得後の6年目から10年目ぐらいまで自分のなかで宿日直が13回/月というピーク(私は少ない方でさらに多い同期もいました)でした。先輩方からしたら昔はもっと大変だったと叱られるかもしれませんが、今は時代の流れとともに、働き方改革によって就労可能な時間外・休日労働時間の上限時間についての厚生労働省の水準が決まり、宿日直業務の妥当な回数が決まりつつあり、現在は5-6回/月と減って、それに伴って当直可能な医師の必要人員が明確になってきています。当院は、今年度、人員確保ができたので実際過ごしてきて、変化の実感も湧いています。半面、仕事の分担化により給与も減少しています。子育て真っ盛りの壮年期の先生方からは収入の減少がちょっと心配との声も聞かれますけれど、体調を崩しては元も子もないですし、今からの先生はこれが通常になるのですから、これも時代の良い変化だと思っています。他の科の先生たちはどうなのでしょうか?

 そして今、時間にゆとりが持ててささやかな定年後の楽しみに思いをはせる時間があり、大学時代の同期と連絡を取り合い、あれやこれやと思い出話がでると、学生の時に企画倒れになった旅行とか退職後の過ごし方、夢が膨らんで年齢を忘れて声高に話してしまいます。何もしないでのんびりしたいけどいろいろなところに行きたいと思うと、やはり船旅で、長期に行きたいので周遊クルーズ、できれば日本船籍、飛鳥Ⅱが新造船中なのでぜひ乗りたいし、ハワイからのブライトオブアメリカのクルーズも楽しそう、マチュピチュに行くなら年齢的に無理のない行程とするとどうするのがいいのかとか。  少し落ち着いて周りを見回してみると、まだまだ精力的に忙しく邁進している同期もいる一方で、50歳過ぎて折り返したし子育ても終わったからペースダウンで自適に過ごしている同期もいる。その中で、自分はその中庸というか優柔不断というか、今の病院で仕事ができる限りは現状維持で着実に仕事を続けていければいいなぁと思っています。

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